Natsume

〜Multi-core/Virtualization Technologyを用いた先進のシステムソフトウェア〜

近年のCPUの性能向上には目を見張るものがあります．スピード的にも向上してますし，multi-coreのように複数のプロセッサコアを搭載したCPUも出てきました．その結果，従来では「遅すぎて使えない」とされてきた仮想計算機が十分実用的な性能で使えるようになりました．すなわち，1台のコンピュータで，複数のシステムを動作させることができるようになったのです．

毛利研究室では，そんな仮想計算機を制御(ロボットや機械をコンピュータで制御する)の分野で使えないか？という視点から研究を進めています．すなわち，リアルタイムOS(処理時間の遅れやずれがないように考えられたOS)を仮想計算機上で動作させることを目標としています．さらに，それらが正常に動作しているのかどうかを，一目で分かるようにするために，仮想計算機内部の状態を可視化するための研究も進めています．

また，ゲストOS(仮想計算機上で動くOS)同士や，ゲストOSと仮想計算機モニタ(仮想計算機を管理するソフトウェア)が，お互いの負荷状況やプロセスの特性に関する状況を交換し合い，全体として最もパフォーマンスが高い状態になるように，コンピュータの資源を割り当てるシステムの開発も進めています．

Natsumeプロジェクトは，三菱電機(株)情報技術総合研究所との共同研究によって進められています．